札幌から往復280キロ「最北」にこだわる日帰りドライブ
札幌市内から道央自動車道を経由し、深川留萌自動車道を抜けると、「留萌(るもい)」という数の子が名産の街にたどり着きます。
北海道に引っ越して来てから「海の幸」のおいしさに目覚めてしまった私が、日帰りで遊びに行ける範囲でお出掛けしてきたので、美味しいものと行くべきスポットをご紹介したいと思います。
カズノコの街:留萌
今回の目的地「留萌市」は、札幌から北東の位置にあります。
留萌の語源は、アイヌ語の「ルルモッペ(潮の静かにはいるところ)」からきています。
海の幸が豊富で、札幌からは車で2時間ほどで行くことが出来るので、ドライブを兼ねて遊びに行くにはちょうど良い距離で、気軽にお出掛けすることが出来ます。
国内最北のサービスエリア
留萌への道中、道央自動車道には日本国内最北のサービスエリア「砂川サービスエリア」があります。
お土産屋さんや地元のパンなどが売っていて、セコマ(札幌に本社があるコンビニ)もあります。外ではソフトクリームも販売していました。
フードコートの人気メニューは「砂川ポークチャップ定食」(950円)
現在改装中のようで、仮設のトイレが入り口の左側に設置されていました。
留萌で予約しているお弁当の事(詳しくは後程!)を考えて、ティータイムは軽めに!
「おこっぺ有機牛乳」(270円)は、濃厚だけれどさらっと飲める180ml。
「冬みかんラッシー」(313円)は、温州みかん果汁につぶつぶ柚子ピールと生姜を加えた、かなりどろっとした冬季限定の濃厚ラッシー。飲み物というよりは、「食べ物」に近い感覚!!飲む時は、よーく振ってから!!
あとから思いましたが、おこっぺ有機牛乳で割ると濃度もちょうど良くなり、コクもさらに出て美味しいのでは!?
ドーナッツは、北海道砂川市の岩瀬牧場の焼きドーナッツ(195円)。オレンジピールがアクセントになっていて、いくつでも食べられそうなおいしさ!!
札幌から約2時間
砂川サービスエリアを出て北に進み、深川ジャンクションから深川留萌自動車道へと進みます。
現在、深川留萌自動車道の終点の「留萌大和田インターチェンジ」までは無料区間となっていて、料金所も無くスムーズに下りることができて、とても便利です!!
札幌からの高速道路で実際に有料になったのは「札幌IC~深川西料金所まで」で、2000円でした!
留萌大和田ICを降りて、国道233号を進むと留萌駅に到着です!
留萌駅のロータリーの中には無料の駐車場があり、祝日でしたが空きは何台もあって、駐車場探しはノンストレス!
駅の構内に入ると、数の子オブジェと共に留萌市のゆるきゃら「KAZUMOちゃん」がお出迎え!
こう見えても、KAZUMOちゃんは一児の母の25歳!
良く見ればおんぶひもしてる!
「子孫繁栄」を祈り、数の子生産量日本一の留萌市ををPRしているそうです。
KAZUMOちゃんに見とれていると、背後からなにやら出汁の香りが・・・
本日の目的!!ここであるものを買います!すでに予約済み!!
それがこちら・・・
「にしんおやこ弁当」(900円)です!
350円のかけそばもせっかくなので、頼んじゃいました!!
淡水化物 × 炭水化物の ダメなやつです・・・
「にしんおやこ弁当」は、前日までの予約が必須!!
いきなり行っても買えませんので、気をつけて下さい!!
予約の電話番号は、090-7644-3774 です。
お弁当の受け渡しは、11時から。
待合室にはテーブルが用意されているので、そこで食べることにしました。
高級食材の大きな数の子が2本丸ごと!!
こんなにボリュームのある数の子を、お正月以外で食べることができるなんて!
塩気は思ったより控えめで、これなら2本軽く食べられそう。歯ごたえはもちろんパリパリ!一粒一粒がプチプチしていていい歯触り!!
ニシンの色はかなり濃い目ですが見た目ほどしょっぱくなくて、上品な甘さ。
骨まで柔らかく煮てあります。
魚嫌いな私が、2時間も掛けてニシンを食べに来る日が来るなんて・・・
今までよっぽど新鮮でおいしい魚にめぐり会わなかったんでしょうね。
本当に北海道って最高です!!ありがとう!北海道!
箸休めのかぼちゃの素揚げが甘くてやけにおいしかった!!
紅しょうがは、たくわんのように輪切りのまま。これも珍しい。
錦糸卵の下のごはんは、味付けご飯でこれまたおいしい!
とにかく留萌駅やその周辺は静かで、ゆっくりと時間が流れている感じ。
地元のおじいちゃん、おばあちゃんがお昼を食べに来たり、鉄道マニアらしき人が来たりと、人の入れ替わりがちょうど良く行われていて、そこそこの活気があります。
駅のホームには、1時間に1本の留萌本線が停車中。本当にのどかです。
お客さんが途切れたスキを見計らって、お蕎麦屋さんのおばちゃんとしばし談笑。
忙しいお店なのに、あんなにていねいにお話してくれてちょっと感動。
やはり「余裕」がある人は素晴らしい。
「気を付けて帰って」と優しいい声をかけてもらって、留萌を離れることにしました。
留萌駅周辺には、お土産屋さんや市場もあり、時間があればよりたいところ。
「開運町」という縁起の良い地名もあり、なんだか得した気分に浸れます。
詳しい地図は、留萌駅の中に無料でおいてありますので、そちらをご参考に・・・
増毛町で寄り道
留萌を後にして国道231号線を南下すると、「増毛町」という人口4200人余りの小さな町にたどり着きます。
JR留萌本線の留萌~増毛間が2016年12月に廃線になり、終着駅だった旧増毛駅は改修されて新しい観光施設として生まれ変わり、多くの観光客が訪れる、観光のシンボルとなっていてとても賑やかです!
中に入ると、売店や旧増毛駅の歴史を紹介しているコーナーがあります。
昔懐かしい、小学校で使った机とイスが設置してあり、そこで少し休憩。
甘エビが2尾入っていて、エビの出汁もしっかり出ています!
たこざんぎはカップからこぼれそうなほど山盛りに入っていて、噛むとたこの旨みがじゅわっと出てきて、やわらかくて絶品!!
注文をとってから揚げ始め、甘エビ汁と同じタイミングで出してくれるので、両方ともアツアツで、600円の価値に納得してしまいました。
あとから入ってくる人のほとんどが、当たり前のようにたこざんぎを注文していることにも大きくうなずきながら、2品を完食!!
他には、リンゴやサイダー、たらこや明太子などの海産物も奥の売店で販売していました。
外に出ると、高倉健さん主演の映画「駅 STEATION」に登場した「風待食堂」がレトロな風情そのままに、そこにたたずんでいます。
現在は、観光案内所兼お土産屋さんとして機能していますが、中の居酒屋のセットで衣装を借りて記念撮影できますよ!
隣の旅館の建物も改装中。
改装後には、観光スポットとして一役買うのでしょうか。
風待食堂から車で数分で、日本最北の酒蔵「国稀酒造」があります。
こちらでは、酒蔵見学と無料の試飲をさせていただきました。
係の女性の方は、アルコール度数やこちらの好みを聞いて試飲の順番を決めているそうで、主導権はこの女性が握っています!
自分の好きなように飲み比べることはできません!!
しかし、そこはさすがにプロ!
最後の焼酎まで10種類近くを美味しく飲み比べることができました。
酒蔵の入り口や蔵内には、美味しい仕込み水が湧き出ていて自由に飲むことができます。
わざわざ遠くから汲みに来る人もいるそうで、この日もたくさんの人がペットボトルを何本も持って汲んでいました。
このお水で、増毛産ななつぼしを炊いたり、お茶を飲んだら美味しいんでしょうね。
次回は、ペットボトルを忘れずに持参しないと!!
最後に・・・
「最北」を巡る日帰りのドライブでしたが、どこに出掛けても必ず思うことがあります。
それは、「北海道はどこを切り取っても絵になる」ということ。
留萌~増毛間の、見る風景のひとつひとつに心を打たれます。
また、この北海道の素晴らしさをみなさんにお伝えできたらいいなと思います!